ミネラルと髪について
5大栄養素の1つに数えられるミネラル。
からだを作ったり、機能の維持・調整などをスムーズに行う微量栄養素です。
体内で作ることができず、食事やサプリメントから補うことが必要になります。
ただミネラルはバランスがとても大切です。
多すぎても少なすぎても、健康にとって良くありません。
髪の毛もその1つ。
欠乏すれば、抜け毛や髪のパサつきといったトラブルを招きます。
ここでは髪の健康に関わるミネラルについて、ご紹介していきます。
5大栄養素の1つに数えられるミネラル。
からだを作ったり、機能の維持・調整などをスムーズに行う微量栄養素です。
体内で作ることができず、食事やサプリメントから補うことが必要になります。
ただミネラルはバランスがとても大切です。
多すぎても少なすぎても、健康にとって良くありません。
髪の毛もその1つ。
欠乏すれば、抜け毛や髪のパサつきといったトラブルを招きます。
ここでは髪の健康に関わるミネラルについて、ご紹介していきます。
からだに存在し、栄養として欠かせない"必須ミネラル"と呼ばれるものは全部で16種類あります。
その中でも1日の必要量が100mg以上のものを『主要ミネラル』、100mg未満のものを『微量ミネラル』と呼びます。
主要ミネラル(7種類) | カルシウム・リン・カリウム・硫黄・塩素・ナトリウム・マグネシウム |
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微量ミネラル(9種類) | 鉄・亜鉛・銅・マンガン・クロム・セレン・ヨウ素・コバルト・モリブデン |
また必須ミネラルには含まれませんが、髪の毛に関わる種類もあります。
薄毛予防・髪質改善に良いとされるミネラルを含め、それぞれを解説していきます。
血液の成分になる赤血球をつくる、鉄。
赤血球には酸素をからだのすみずみまで届けるはたらきがあります。
食事やサプリメントから摂った栄養をエネルギーに変えるためには、酸素が必要不可欠です。
鉄が不足し酸素が足らなくなると髪の毛にも栄養が届きにくくなり、抜け毛トラブルなどを招くことも。
また産後の抜け毛である分娩後脱毛症は、出産による鉄不足とも考えられています。
鉄にも種類が2つあります。
非ヘム鉄 | 穀物や野菜に含まれる |
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ヘム鉄 | 肉やレバーなど動物性食品に含まれる |
大きな違いは吸収力です。
ヘム鉄は非ヘム鉄の5〜10倍、吸収力が良いとされます。
食事の際はお肉と野菜をいっしょに摂ることで、非ヘム鉄の吸収も促され効率良く鉄を摂ることができます。
男性(18歳以上) | 7.0mg 50mg |
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女性(18歳以上) 月経なし |
6.0mg 40mg |
女性(18歳以上) 月経あり |
10.5mg 40mg |
※上:推奨量 / 下:耐容上限量
鉄のはたらきをサポートする、銅。
鉄が十分にあっても銅がないと赤血球をスムーズにつくることができなくなります。
すると髪の毛の細胞に酸素がうまく届けられないことで成長を妨げたり、抜け毛が増加することもあります。
また活性酸素を除去するはたらきをもっているので、しなやかさやツヤなど髪の毛の健康を保つことにもつながります。
男性(18歳以上) | 0.9mg 10mg |
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女性(18歳以上) | 0.8mg 10mg |
※上:推奨量 / 下:耐容上限量
からだの細胞すべてに存在している、亜鉛。
タンパク質が合成されたり、髪の毛の細胞が分裂するのをサポートします。
他にも抗酸化作用があることから、細胞の酸化を抑えることで抜け毛予防にも効果的です。
また最近ではAGAやFAGAの原因物質となる活性型男性ホルモン(DHT)をつくる酵素のはたらきを抑える効果もあると言われています。
ビタミンAといっしょに摂ると亜鉛のはたらきがUPするので、いっしょに摂るのがお勧めです。
男性(18歳以上) | 10mg 40mg |
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女性(18歳以上) | 8mg 35mg |
※上:推奨量 / 下:耐容上限量
"ビューティーミネラル"とも呼ばれる、硫黄。
髪の毛の材料となるメチオニンやシスチンといったアミノ酸として、からだに吸収されます。
そのため健康な髪の毛を保つのには大切なミネラルの1つです。
不足すると抜け毛が増えたり、シミ、爪がもろくなるといった症状が現れることがあります。
またビタミンB群のビタミンB1やパントテン酸とくっついて補酵素になることで、糖質や脂質をエネルギーに変えるサポートもしています。
動物性タンパク質に含まれているので、肉や魚などを食べることで硫黄も同時に摂取できます。
バランスの取れた食生活を送っている分には硫黄が不足することはありませんが、無理なダイエットや野菜中心の食生活だと不足する可能性があります。
動物性タンパク質やビタミンを多く含む食材を摂れていれば、不足することはありません。
ただサプリメントによって多量摂取すると、嘔吐やめまい、白血球の増加、動脈硬化が起こることがあります。
サプリメントを使用するのであれば医師の指導のもとで行うようにしてください。
綺麗な髪の毛をつくるのに欠かせないのが、ヨウ素。
"ヨード"とも呼ばれ、甲状腺ホルモンの材料となります。
甲状腺ホルモンには細胞の代謝を促すはたらきがあります。
そのため不足すると髪の毛はスムーズな生え変わりができなくなり、抜け毛なども目立つように。
ヨウ素をきちんと摂ることで髪の毛の細胞は活発になり、指通りの良い健康な髪の毛の成長や維持をサポートしてくれます。
ただし摂りすぎると、逆に甲状腺にトラブルが起こることもあります。
サプリメントを使用するのであれば、医師の指導のもとで服用することをお勧めします。
男性(18歳以上) | 130μg 3000μg |
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女性(18歳以上) | 130μg 3000μg |
※上:推奨量 / 下:耐容上限量
"シリカ"とも呼ばれる、ケイ素。
からだの中でもっとも多いタンパク質とされるコラーゲンがつくられるのをサポートします。
コラーゲンには美肌効果があることは知られていますが、髪の毛にとっても大切です。
丈夫な髪の毛の成長、ツヤやハリといった髪質にまで関係しています。
1本1本の髪の毛が健康になることで抜け毛を抑え、枝毛や切れ毛といったヘアトラブルにも効果が期待できます。
ケイ素は「日本人の食事摂取基準」には含まれていません。
サプリメントを使用する際は、医師の指導のもとで行うようにしてください。
男性(18歳以上) | 10〜20mg |
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女性(18歳以上) | 10〜20mg |
ミネラルはからだの中に貯めておくことができます。
そのため不足しても症状が現れるまでには時間がかかります。
貯めておいたミネラルの余力も尽きはじめ、ある一定ラインを超えることで抜け毛や髪質の変化、肌荒れなど美容面での症状が現れます。
現代人はミネラル不足とも言われ、食生活の変化から十分に摂れていないことが考えられます。
食事から補うことがもっとも理想的ですが、毎日続けるのは難しいこともあるはずです。
もし食事だけで足らない分をサプリメントで補うのであれば、薄毛専門のクリニックやサプリメント外来など専門の医師のもとで行ってみてください。