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薬剤性脱毛症の原因や、副作用で脱毛を起こす薬をご紹介します。

薬剤性脱毛症とは

薬剤性脱毛症とは

薬剤性脱毛症とは、服用している薬の影響で起こる脱毛症状です。

薬には副作用が付き物です。

これは市販薬においても変わりません。

例えば「風邪薬」や「花粉症薬」など、くしゃみや鼻づまりといった症状を抑えるために服用したことがある方も多いでしょう。

それらの薬を服用した後、急に眠くなることがあったかと思います。

これが副作用です。

薬剤性脱毛症の仕組み

薬剤性脱毛症も同じ仕組みです。

何かしら病気の治療のために必要な薬を使用したことで、その副作用によって脱毛症状を起こすことがあります。

イメージがつきやすい薬として『抗がん剤』があげられますが、この他にも副作用により脱毛症状を起こす薬はたくさんあります。

ただ薬剤性脱毛症は、薬による治療が終了すると髪の毛はすぐに再生されていきます。

他の脱毛症にくらべると特殊で、まずは病気の治療に専念することが大切になります。

現在服用している薬があれば、まずは以下の表で確認してみてください。

薬剤性脱毛症の原因

薬剤性脱毛症の原因

薬剤性脱毛症には2種類あります。

  • 成長期脱毛症
  • 休止期脱毛症

原因となる薬の種類によって分けられます。

成長期脱毛を起こす薬

種類と成分名(一般名)
抗がん剤 シクロホスファミド
アムルビシン
エピルビシン etc…

抗がん剤には、細胞が分裂するのを妨げるはたらきがあります。

ただ、がん細胞だけを狙うことが難しく、人によっては他の細胞にも影響が現れます。

その1つが髪です。

髪は毛母細胞の分裂によって、成長していきます。

抗がん剤の使用により毛母細胞の分裂が妨げられると、副作用として成長期脱毛を起こします。

また抗がん剤による成長期脱毛は頭髪だけでなく、眉毛やまつ毛にも及びます。

眉毛やまつ毛は成長期が短く、脱毛が目立たないことが多いです。

なお抗がん剤の投与期間が終了すれば、ふたたび髪は生えていきます。

休止期脱毛を起こす薬

休止期脱毛を起こす薬はとても多いです。

種類と成分名
ヘルペス治療薬 アシクロビル etc…
抗真菌剤 イトラコナゾール
フルコナゾール etc…
痛風治療薬 アロプリノール
コルヒチン etc…
痛み止め
(消炎鎮痛剤)
ジクロフェナク
インドメタシン
イブプロフェン etc…
高脂血症治療薬
(脂質異常症治療薬)
アトルバスタチン
ベザフィブラート etc…
降圧剤 アムロジピン
ベタキソロール etc…
糖尿病治療薬 ボグリボース
グリベンクラミド etc…
抗うつ剤 イミプラミン
メチルフェニデート
胃薬 オメプラゾール
ラニチジン etc…
骨粗鬆症治療薬 エチドロン酸二ナトリウム
インターフェロン製剤 IFN-y
IFN-α
IFN-β
食欲抑制剤 マジンドール
アレルギー治療薬 テルフェナジン
エバスチン
トラニラスト
抗凝固剤 ワーファリン
ヘパリン
子宮内膜症治療薬 ダナゾール
抗結核剤 エタンブトール
エチオナミド
抗甲状腺剤 チアマゾール
プロピルチオウラシル

薬の影響により休止期にある髪の割合が増えることで、休止期脱毛を起こします。

これらの薬は、服用してから脱毛症状を起こすまでに時間がかかることが多いです。

そのため原因となる薬を見つけることが難しくなります。

こちらも抗がん剤と同様に投与期間が終了すれば、ふたたび髪は生えていきます。

まずは病気の治療を最優先に

薬剤性脱毛症は自然治癒が望める脱毛症状

薬剤性脱毛症は、"自然治癒"が望める脱毛症状です。

なので薬を処方した医師の指示に従い、病気の治療に専念することが大切となります。

また上記で紹介した薬を服用したからといって、必ず脱毛症状が現れるわけではありません。

副作用には個人差があります。

自己判断によって、病気の治療に必要な薬の服用を中断することは控えるようにしてください。

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